数学が苦手な人の特徴。

数学が苦手な人は数学的な論理思考が苦手な人、ということになります。

数学的な論理思考とは、
全体で10㎞の道のりをx㎞歩いたら、残りの道のりは10-x㎞だと理解できること。
3%の食塩水xグラムの中に含まれている食塩は0.03xグラムだと理解できること。
三角形の二つの内角の和は他の外角に等しいということが理解できることです。

基礎から応用までこれらをちょっとやっただけで理解できる人は、この数学的な論理思考を理解できる、つまり数学的なセンスがある人ということになります。

数学ができるかどうかは、スポーツができるかどうかによくにています。
身体能力が高い人は、たいして練習をしなくともスポーツをやらせたらよくできるでしょう。同じように数学的なセンスがある人は、すらすらと数学の問題を解いたりします。

一方で数学が苦手な人は問題を見ただけで、拒否反応がでてきます。
数学的な論理思考が苦手だからです。

では、数学的なセンスがない人は数学はあきらめるしかないということでしょうか。


そんなことはありません。

スポーツの上達が練習によるのと同じで、数学もまた、練習によってカバーできるのです。

あなたは部活で野球部に入っていて、もっと野球をうまくなりたかったとします。

どうするでしょう。
毎日、くりかえし練習にはげむことでしょう。
ランニングで走りこんで基礎体力をつけようとするはずです。
数学も同じで計算の演習をくりかえしおこない、自分のものとすることが大事となってきます。

また、野球の場合、上達するにはバッティングのフォームやスローイングのやり方をコーチから指導を受けるはずです。
我流でやっていてもどこかで行き詰って進歩がとまってしまいます。

バットをふりまわして、たまたまボールが当たってヒットになっても、正しいバッティングフォームを身につけていないと、より難しい球が飛んで来たら打ち返せなくなってきます。

数学も同様です。正しいやり方をマスターすることがとても大事になってきます。
数学ができない人に限って、答えさえ出せればいいと思ってますが、それがそもそものまちがいです。
その答えに至った計算の過程がより重要だったりします。

たとえば、こういう問題です。

左と右の式は、どちらも解答はおなじですが、途中の計算の過程が
右の式の方に工夫がみられます。最初に簡単な式に直していることによって
計算が楽になっていることがわかるとおもいます。

答えは同じように出せていますが、この場合右側が正しいやり方ということになります。
つまりここでいう正しいやり方とは、速く正確にとくやり方をさしています。

正しいやり方を、マスターすることが数学的なセンスを磨くことにつながってくるわけです。

まとめるとこうなります。

数学が苦手な人は、数学的な論理思考が苦手な人であり、数学的なセンスに課題がある人。

ですが、これはある程度まで練習によってカバーできるということ。

練習とは、定着するまでたくさんの問題を解く、つまり量をこなすこと。
また、答えが正しければいいではなく、ただしいやり方をマスターするという質を追及すること。

つまり数学を上達するには、練習の質と量の両方だいじであるということです。

正しいやり方で、くりかえし練習していけば、いつのまにか数学的なセンスにみがきがかかっていることに気づくはずです。