英語が苦手な人の特徴
英語が苦手な人は英語が言語を学習する科目であるということが分かっていない人
ということになります。
どういうことかみていきましょう。
例えば、「りんご」という日本語でリンゴを思い浮かべたとします。
同じように「apple」という言葉でリンゴをイメージすることはできます。
なぜなら apple が多くの日本人に浸透している言葉だからです。
これが 救急車をあらわす ambulance という英語になるとどうでしょう。
ambulance という言葉を聞いて救急車を思い浮かべる人もいれば、そうでない人も多いと思われます。
なぜならambulanceが多くの人にとって、イメージ化されていない言葉だからです。
つまり言葉というものは、apple<a-p-p-l-e> という文字列がりんごのイメージと結びついていないと単なるアルファベットがならんだ記号にしかならないのです。
早い段階で英語ができない人は、イメージ化ができていない、もっと言えばイメージ化しようとしないことに問題があるのです。
英語ができない人にとって、英語は例えば電話番号のようなランダムにならんだ数字を覚えるのと、同じ感覚です。
たくさんの電話番号を覚えるのが無理があるのと同様で、こんなやり方では行き詰ってしまうのは当然です。
つまり英語を取得するには、英語は言語であり、言葉とイメージをむすびつける作業がかかせないということになります。
英語ができる人は無意識的に、言葉とイメージを結びつけるという脳の使い方をしている人です。
言葉とイメージを結びつけるのに有効な学習法は、音読です。
音読をやりこんだ人で英語が苦手な人は、まずいないでしょう。
なんどもくりかえし、英文を読んでイメージ化することが、英語を攻略するかぎとなります。
そんなこと言ったって、英語の文法わけわからないよ。
という人がいるかもしれません。
たしかに、英語の勉強が進むほど、3単元のSや関係代名詞、仮定法といった英文法を
学ぶことは避けてとおれません。
実は英語を学ぶということは英語を日本語に置き換えるということであり、日本語を学ぶということにもつながってくるのです。
例えば
「私は毎日英語を勉強します。」という日本語と「I study English evryday.」という英語を比較してみましょう。
この場合、英語の順番に日本語を置き換えると 私は 勉強します 英語を 毎日 となります。つまりこのことから、英語の場合、study という動詞が主語のすぐあとのくるのに対して、日本語では、勉強しますという述語が文章の最後に来るということになります。
日本語の述語が文章の最後に来るということを意識している人はまずいないでしょう。
日本語を無意識レベルに落とし込んでいるからです。
ですが、英語を学ぶにあたって、日頃何気なく使っていた日本語を文法的に再確認する必要がでてきます。
無意識のレベルに落とし込んでいた言葉の使い方を、意識レベルまでひろいあげて再確認するということです。
つまり、英語の文法を勉強するということは、日本語の文法を再確認するということなのです。
英語の勉強は英語だけで成り立っているのではなく、英語と日本語の差を確認するという視点が大事です。
このことを意識すれば、英語という言葉を学習する脳の使い方が、だんだんわかってきます。
まとめるとこうなります。
英語が苦手な人は、言語を学習するという脳の使い方をしていない人。
言語を学習するには言葉をイメージ化する作業が必要であり、そのためには声に出して学ぶ「音読」が有効な学習法であるということです。
また、英語を勉強することは日本語を文法的に再確認することであり、今まで何となく使っていた日本語を一つの言語として意識する作業が重要になってくる。
英語を勉強するということは日本語を勉強するということでもあるのです。
イメージ化するところまで、音読をくりかえし、英語を脳に定着させる。
それと同時に英語と日本語のちがいを意識して勉強すれば、英語を学ぶことの何たるかが理解できるようになっているはずです。